朝ドラ「虎に翼」40話、とうとう優三さんに赤紙がきて出征してしまいました。
優三さんの無事を祈ってお守りを作った寅子でしたが、お守りに縫い付けられたのは五銭硬貨と十銭硬貨、寅子の年の数の玉留めでした。
なぜお守りに5銭玉を縫い付けたのか?玉留めの数と意味や込められた思いは?
出征した家族が無事に帰ることを祈る気持ちで作ったお守りに込められた想いについてまとめました。
お守りに縫い付けられた5銭玉の意味
出生の朝、寅子が優三に渡したのは前の晩に作ったお守り。
お守り袋に入った小さな二つ折りの布に縫い付けられていたのは五銭硬貨と十銭硬貨と綺麗に並んでいた玉留めでした。
五銭と十銭が縫い付けられていた意味と思い
寅子の作ったお守りには五銭硬貨と十銭硬貨が縫い付けられていました。
ドラマだけではなく実際に出征する家族のお守りに五銭硬貨と十銭硬貨を縫い付けることはありました。
なぜ硬貨をを縫い付けるのでしょうか?
◆五銭硬貨を縫い付ける意味
死線(4銭)を乗り越えるようにという意味が込められています。
生きて帰って来れるように4銭︎(死線)を超えた5銭玉を縫い付けたのですね。
◆十銭硬貨を縫い付ける意味
また十銭硬貨は苦戦(9銭)を乗り越えられるようにと願いを込めて縫い付けます。
単なるごろ合わせですが、藁にもすがりたい気持ちを家族の無事を祈り思いを込めて縫い付けたのです。
玉留めは寅子の年の数?込められた思いとは?
玉留めはみなさん知っていますよね?
縫い物をするときに糸の端がスルッと抜けてしまわないように針にくるくるっと糸を巻きつけて作る結び目のことです。
また最後に糸がほつれないように同じようにします。
寅子のお守りには5銭玉の周りに綺麗に並べて玉留めが縫い付けてありました。
玉留めには「鉄砲の玉を止める」という意味で「玉に当たらないように」という願いが込められています。
なぜ寅子は千人針を作らなかったのか?
第二次世界大戦に出征する兵士のお守りとして有名なのは千人針ですよね。
なぜ寅子は千人針を作らなかったのか疑問ではあります。
自分も放送を見て「お守りちっさ」と思いました。
普通千人針は一人人針が基本なのですが
実は寅年の女性は、年の数だけ玉留を作っていいルールがあるんです。
寅子は「五黄の寅」の生まれ、最強の運勢の持ち主です。
きっと千人の女性が縫った千人針より効果があると思ったのでしょう。
画面を見て確認できた玉留めの数は32個。寅子の年の数だと思われます。
また寅子が住んでいる場所が都会ではなく千人針を依頼するほどの人がいない、また召集令状が届いてから出征の日まであまり時間がなかったのかと推測します。
『虎は千里往って千里還る』
— うさぱん (@urod91) April 23, 2018
虎は一日に千里を走るが、子虎が心配で千里の道を走って帰る。
という故事らしいです。
何故に私が説明・・・
ちなみに、寅年の女性は、年の数だけ玉留を作っていいルール。 pic.twitter.com/odeFJuRUDl
千人針では寅は縁起の良いモチーフだった?
寅は縁起の良いモチーフとして千人針のデザインによく使われました。
寅にちなんだ故事で「虎は千里行って千里帰る」というのがあります。
虎は一日に千里の距離を走るが、巣穴にいる自分の子供を思って、また千里を走って帰ってくる。
親が子を思う気持ちの強さをたとえた言葉ですが、虎には驚異的な能力があるという意味でもあります。。
寅子が優三に言った言葉
「五黄の虎生まれの私が力を込めたお守りです」
にも現れているように「虎」には強い力があると思われていたのですね。
また千人針のモチーフとしては
「日の丸」「武運長久」という文字や「呪(まじな)い」などがあったようです。
兵士はそれを鉢巻やベストや腹巻などに仕立てて身につけていました。
千人針は近所の人や通行人などにお願いして作成されていましたが、時間がない時は一人で縫い上げることもあったようです。
また糸が赤いのは当時 厄年には 赤い襟の着物や 赤装束を着る風習があった事、厄を避けるという意味からと言われています。
まとめ
いかがでしたか?
寅子の作ったお守りに硬貨が縫い付けられていた理由は、どちらも語呂合わせですが、
死線や苦戦をのり越えるためでした。
戦争に行った大切な人が無事に帰ってくるように願う強い思いが込められていたんですね。
またお守りに縫い付けられていた玉留めの数は寅子の年の数。
これは千人針は一人一針しか縫うことができませんでしたが、寅年の女性だけが年の数だけ玉留めを縫うことができたということに由来していると思われます。
五黄の寅である寅子が作ったお守りならば最強ですね。
きっと雄三さんは無事に帰ってきてくれるはずと寅子の力を信じたいですね。