最近、芸能人やインフルエンサーがハイブランドと契約するニュースをよく見かけます。しかし、「アンバサダー」と「パートナーシップ」、どちらも耳にしますが、具体的に何が違うのか分かりにくいですよね。
この記事では、両者の仕事内容や契約形態の違い、選ばれる基準、さらに2024年以降の最新日本人事例までわかりやすく解説します。この記事を読めば、アンバサダーとパートナーシップの違いがはっきり分かります。
アンバサダーとパートナーシップの基本的な違い
アンバサダーとは
アンバサダーは、直訳すると「大使」「代表」「代理人」を意味します。ブランドの顔として、その魅力を広める役割を担う人物です。
仕事内容:
- 商品やブランドの魅力を伝え、購買意欲を高める広告塔として活動
選ばれる基準:
- 個性的でユニークなスタイル
- SNSでの影響力が高い
- ブランドのファンであること
メリット:
- キャンペーンや広告に出演
- SNS発信を通じてブランドを広める
アンバサダーは、ブランドの顔として短期~中期的に活躍することが多く、公式発表があるケースが多いのも特徴です。
パートナーシップとは
パートナーシップは、ブランドと長期的な協力関係を築く契約です。共同で製品開発やプロモーション活動を行い、双方のブランド価値を高めることを目的としています。
仕事内容:
- 製品開発や共同キャンペーンなど、幅広い連携活動
- SNS投稿やイベント参加も含まれることがある
特徴:
- ブランドと対等な立場で関わることが多い
- 公式発表がない場合もあり、一般にはあまり知られないケースもある
メリット:
- 広告活動だけでなく、共同プロジェクトにも参加できる
- ブランドとより深く関わる機会が増える
アンバサダーとパートナーシップの違いを表で整理
項目 | アンバサダー | パートナーシップ |
---|---|---|
立場 | 宣伝大使 | 協力者・共同プロジェクト担当 |
契約期間 | 短期~中期 | 中期~長期 |
権利範囲 | 宣伝活動中心 | 製品開発・共同企画含む |
公式発表 | 基本あり | ブランド次第 |
格上度 | ブランドの顔 | ブランドと対等な連携の印象 |
2025年 日本人アンバサダー最新事例
1. 目黒蓮(Snow Man)
2025年1月、FENDIの2025年春夏メンズコレクションのグローバル広告キャンペーンに、日本人男性として初めて起用されました。マドラスチェックのスーツやアイボリーのトレンチコートを着用し、同ブランドの象徴的なバッグ「ピーカブー アイシーユー ソフト」や「バゲット ダブル」を手にしたスタイリングが話題となりました。 FASHIONSNAP [ファッションスナップ]
2. 岸優太(Number_i)
2025年1月、バナナ・リパブリックの日本初のブランドアンバサダーに起用されました。「INSPIRING THE MODERN EXPLORER」をテーマに、最新コレクションのヴィジュアルとブランドムービーが公開され、同ブランドの20周年キャンペーンを盛り上げています。 Gap Inc.+1inredweb.jp+1
3. 加藤清史郎(俳優)
2025年7月、田中貴金属グループのブランドアンバサダーに就任し、企業Web動画5篇に出演しています。「金の魅力」や「貴金属の技術」など、同社の歴史や製品の魅力を伝える内容となっています。
日本人のパートナーシップ事例(2024〜2025年)
以下に、2024年から2025年にかけての日本人のパートナーシップ事例を紹介します。
1. コムドット × eStream(2024年)
人気YouTuberグループ「コムドット」と、株式会社eStreamがコラボした「コムドットチップス」が、2024年3月から全国のゲームセンターやオンラインクレーンで展開されました。
このコラボレーションは、パートナーシップ契約に基づくものであり、両者のブランド価値を高めるための共同プロジェクトとして位置付けられます。株式会社CyberZ+1
2. Nissy × Louis Vuitton(2024年)
アーティストNissy(西島隆弘)と、フランスの高級ブランドLouis Vuittonがパートナーシップ契約を結び、2024年に共同でプロモーション活動を行いました。
具体的な活動内容としては、NissyがLouis Vuittonの製品を着用し、SNSやイベントでの露出を通じてブランドの認知度向上に貢献しました。
このパートナーシップは、両者のブランドイメージの強化を目的としています。
アンバサダー・パートナーシップ契約のメリット
ブランド側のメリット
- SNSや広告で自然に商品を紹介してもらえる
- 影響力のある人物を通じて新規顧客へのリーチが可能
- ブランドイメージを若年層や世界市場へ拡大
タレント・インフルエンサー側のメリット
- ブランド商品の投稿や共同企画に参加しやすくなる
- 広告活動だけでなく、共同プロジェクトにも参加可能
- ブランドと長期的に関われることで、ファン層以外への影響力も拡大
選ばれる人・契約のポイント
- 影響力・知名度
フォロワー数や動画再生回数が多く、SNSでの話題性があること - ブランドとの相性
価値観・スタイルがブランドイメージに合致していること - クリエイティビティ
独自性や企画力、斬新なアイデアがあること - 過去のイメージ
ゴシップやネガティブ情報が少ないことが重要 - 契約形態の違い
アンバサダーは短期的なプロモーション、パートナーシップは長期・共同プロジェクト中心
アンバサダーとパートナーシップ、どちらが凄い?
アンバサダーとパートナーシップは、どちらもブランドとの強い結びつきを示す契約ですが、性質や役割には違いがあります。
アンバサダーはブランドの「顔」として活動する立場です。
広告やSNS、イベントに登場することで、商品の魅力やブランドイメージを広く伝える役割があります。選ばれる基準は個性やSNSでの影響力、ブランドへの愛着などで、一般のファンや消費者に近い距離感でブランドを身近に感じさせることができます。

人気タレントさんが選ばれて派手なイメージ
一方、パートナーシップはより深く、長期的な関係を前提としています。
単なる広告出演だけでなく、製品開発や共同プロジェクトに関わることもあり、ブランドとの協力関係がより対等で戦略的です。影響力やブランドとの相性、専門知識、クリエイティビティ、デジタルプレゼンスなど多方面の能力が求められます。
つまり「どちらが凄いか」というと、単純に比較はできませんが、ブランドとの結びつきの深さやプロジェクト参加の範囲を重視すると、パートナーシップの方がより戦略的で影響力が大きいといえます。
読者にとっては、アンバサダーは「ブランドの顔」として楽しめる身近な存在、パートナーシップは「ブランドと共に価値を創造する存在」と理解すると分かりやすいでしょう。
まとめ
アンバサダーとパートナーシップは、どちらもブランドと深く関わる契約ですが、その役割や立場には明確な違いがあります。
アンバサダーはブランドの「顔」として短期的に広告やSNSで魅力を伝える立場で、個性や影響力が重視されます。一方、パートナーシップは長期的な協力関係のもと、製品開発や共同プロジェクトにも参加できる対等な関係です。
ブランドとの結びつきの深さや関わる範囲で考えると、戦略的な影響力が大きいのはパートナーシップといえます。
読者にとっては、アンバサダーは身近に楽しめる存在、パートナーシップはブランドと共に価値を創る存在として理解すると分かりやすいでしょう。